蕾は未だに咲かないⅠ


輔さんは俺を見ると「よー」と間延びした声で答える。俺はそれ以上求めず、拾った料理本に目を落とした。

すると、静かに、しかし残酷に輔さんがポツリと言った。


「何を張り切ってんだか。」

「――っ」


馬鹿にされた、と言うより、軽蔑された。

その放たれた冷たい声に背筋が冷える。どこまでも、底抜けに怖い。俺は思わず固まっていた。


「ま、顔とかは良いしな。日向は…ユウに呼ばれたんだっけ?」

「、はい」


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