strawberry tea



やがて、お風呂から上がった蓮がリビングに入って来た。



灰色のTシャツに、赤のジャージ。


パジャマでも格好良いとか反則だろ……。






あたしは目を合わせられない。




「じゃああたしお風呂入って来る!!」


あたしは雑誌を置いて、立ち上がった。







『洗ってやろうか?』



ニヤリと笑う蓮。




……!?!?


「結構ですっ!!」




あたしは素早く脱衣所へと向かった。













…今日は波乱の1日だったなぁ~。



そんな事を考えていると…









……カチャ






脱衣所のドアが開いた。




!?!?!?




そこには蓮がいた。




「きゃあっ!!」




上のパジャマを脱いでいたあたしは、さっとタオルを持って隠した。



『…悪ぃ。』



蓮は驚いた顔をしたが、出て行く気配がない。




「出てってよ!!」
『歯磨きさせて?』




んなっ!?





そう言った蓮は、あたしの返事も聞かずに、洗面台の所へ。



ちょっと!!?!?





「良いなんて言ってない!!」

『まぁ良いじゃん♪』





…良くないっ!!






歯ブラシに歯磨き粉をつけ、歯を磨く蓮。





……しばらくこのままかよっ!!




「早くしてねっ!!」



あたしが顔を真っ赤にして必死に体を隠す姿に、微笑む蓮。






……っ。



恥ずかしくて死にそう…!!






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