アイシテルの向こう側
第1章

solo

芳哉に出会ったのは、
カフェでのバイトの初日だった。

「solo」という名前のそのカフェは、
あたし達みたいな高校生がワサワサいるようなところじゃなくて、
落ち着いた、おしゃれなカフェ。

インテリアはバリ風?っていうのかな、
なんせ観葉植物がたくさんあって、
よく分からない洋楽がかかっている。

お客さんも、サラリーマンとか、
OLさん、大学生が多い。
そしてみんな、服装や雰囲気がおしゃれ。
もちろん店員さんも皆、美容師かスタイリスト?という感じの人ばっかりだし、
でも接客はすごく丁寧。

間接照明のみだから薄暗いし、
大きな声で話せないし、
結構不便なんだけど、
あたしはこのカフェが大好きだった。

というより、
「高校生なのに、こんなカフェに来ている自分」が好きだった。






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