あいのうた
ー…
日比谷さんはそう一通り話を終えて、また来るからと帰って行った。
「……」
「……」
残された部屋には、三つのティーカップと無言の空気。
窓の外は、気付けば既に暗くなっていた。
「…なんか、びっくりしちゃった…」
「……」
「今になってお父さんが来るなんて、本当びっくりー。どうやってトラの所まで辿り着いたんだろうねー…」
「…、」
その空気を紛らわせるようにあはは、と笑ってみせる私にトラは黙ったままカップを片付け始める。