手錠の女神



 「別にいいけどさっ!冬麻が暗いのは…だけど彼女なのは否定しないでよ」


 「煩いな…」



 岬は僕のことを知らない転校生だった



 見た目はいかにもマセガキって感じのアイドル被れのヤツで



 小学六年の1月なんて中途半端な時期に越してきた岬は俺が好きらしい



 俺は一切興味もなければどうでもいい存在だ



 昨日の彼女の存在とは比べ物にならない…



 あ



 「岬はこの辺の情報はもう詳しいのか?」


 「珍しいね…冬麻が私に話を持ち掛けるなんて」


 「…いいから答えろよ」


 「んー…そこそこかな」


 「俺よりも詳しい?」


 「この辺の色恋沙汰とかなら大体OKかな」


 「なら岬…琉依って人知ってるか?」


 「琉依?」











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