【完】結婚からはじまる恋《1》
俺と深幸は近藤の用意したディナーを食べる。



昨日と同じで二人だけのテーブル。



黙々と互いに会話もなく食事を進めた。




「お前の家族ってどんな感じだ?」



「…私の家族ですか…」



深幸はナイフとフォークを止めて、考え込む。




「…私にも家族ってよくわからないです…」



「俺も分からない…」



「・・・」



「分からない方がいいかもな」



俺たちはじぃちゃんの安心させる為。

一夜の償いの為に結婚するだけだ・・・



家族なんて分からない方がいいーーー・・・


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