キズだらけのぼくらは
普通に考えれば、あのサイトのオフ会なんだから、ふたりにも招待状はきているはず。
だとしたら、アキムと同じようにふたりもこの学校の人間っていうこと?
同級生だか上級生だかわからないけど、この学校の生徒っていうことになってしまう。
「ああぁっ!」
頭の中はこんがらがって、私は重たい髪思いきり乱して廊下で声をあげた。
周りにいる生徒たちの視線を一身に受ける。
私を囲んでいるのはいくつもの目。
見開いている目、険しく細められている目、笑っている目。
どれも黒い眼が私の姿を映して卑しんでいる。
そんな視線が怖くて、私は生徒の間をぬって走り抜けた。
みんなの視線が集まっている中、足を引きずってかっこわるく体を左右に揺らしながら駆け抜けた。
階段も生徒の流れに逆らいながら端っこを駆け上がった。
3階にある図書室をひたすら目指して。