キズだらけのぼくらは


私はラウンジへ向かった。

明かりがついていないこの場所は、今日の天気のせいもあり教室よりも暗い。

こんな陰気な場所に生徒がいるはずもなく、私を歓迎するかのようにガランとしていた。

決してお気に入りの場所ではないけれど、雨の日はここしかひとりになれる場所がないから仕方ない。

手際良く膝の上に弁当を広げるだけ広げると、早々にポケットからスマホを出した。

私がチェックするものといえばひとつしかない。

だって、アドレス帳には友達の名前なんてひとつもないから、メールも電話もない。

だから迷わず、ももたんのブログのマイページにアクセスする。

そしてブログランキングを確認しに行った……。

「なんでよ……!?」

思わず声を出し、身を乗り出して画面をのぞきこんだ。

ジャンル別ランキングが100以上も下がっている。

私は思いきり眉をひそめた。

なんで、こんな急に落ちるの……?


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