Second Light



「………両国さんは、思った以上に醜いのね。」



「黙りなさい、愚民が。
私のお父さんは、警視庁本庁に勤めているのよ!」



なんて能無しなの。



だから、どうしたのよ。



ああ、こういうのを見ているとイライラしてしまう。




「いい加減にしてください。
自分がどれだけ、虚しいことをしているかわからないの?
あなたの家の財産は、あなたの父親のものよ。


あなたのものじゃない。」




「くっ………!」




両国さんは、最後に私をじっと睨んで、走って行った。



なんて弱いんだ。




お金の力を頼るだけでも弱い証拠なのに、それが親の金で威張れること。



それは、周りから見れば、かなり馬鹿に見えるというのに。



< 532 / 577 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop