生意気なKiss






「…あー…なんか死ぬかと思った」



「は?」



「センパイ何回電話しても出てくれないし、やっとかかってきたと思ったら合コン行くとか言われて…気付いたら新幹線乗ってました」





…こんなに焦ったのは始めてだった。



センパイが他の男のところに行ってしまうかもと考えただけで



頭が真っ白になった。





「それでどうでした?イケメン揃いのサッカー部は?」





強く抱きしめていた腕の力を少し緩めて、センパイの顔を覗き込む。




「あー…」



バツの悪そうに視線を逸らしたセンパイは





「…なんかイマイチだった」





モゴモゴとそう言った。




「はっ、そーですか。それは残念でしたね♪」



「なんか嬉しそうだな」






なんて複雑そうな顔でセンパイがそう言うけど



当たり前でしょ。




俺よりいい男がいつセンパイの前に現れるかって




毎日、ハラハラしてるんだから。





センパイを抱きしめてチュッと耳にキスを落とすと





「!!!
なっ何!?」





バッと耳をおさえてセンパイが飛び退く。






ほんのり赤く染まった顔が、なんだかどうしようもなく愛しくて




もっともっと、俺のせいで赤くなってるセンパイが見たくて




その甘い唇に誘われるように、キスをする。








これからまた、すれ違うことも、何が本当か分からなくなる時もあるかもしれない



だけど




その度に俺は何度だって、何度だって君にこの言葉を言うだろう。






「愛してます、センパイ♪」






そして何度だって、君とキスをしたいと思う―――





好きだよ、よりも


愛してる、のキスを。








翼side♡fin





< 245 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop