恋のリハビリをあなたと
披露宴も終わり、私は二次会参加のため、会場近くへと移動しようとしていた。


「真美ちゃん、今から予定ある?ないなら、一緒にカフェに行かない?」


急に声をかけられて、振り向こうとすると、そこにいたのは、奈々ちゃんだった。


今まで、亜美がいた時にしか会ったこともなく、実は2人で話すのは初めて。


でも、なんとなくどこか似たところがある気がして、割と好きなタイプの子だった記憶がある。


「どうやって時間潰そうか悩んでたくらいだから、私はありがたいけど、私なんかでいいの?」


誘ってくれたのは嬉しかったけど、誘われた理由が分からなくて、つい聞いてしまった。


「高校の同級生ってあんまり来てないし、職場の人たちからは逃げてきた。真美ちゃんと一度ちゃんと話してみたかったしね」


「あー、私もそれは思ってた。今まで、亜美がいるときしか話したことなかったもんね。ブーケを受け取った同士で、行っちゃいますか」


私の言葉で、ブーケの入った、引き出物の袋を同時に見てしまい、その行動がなんだか可笑しくて、2人で顔を見合わせて笑った。




今日のブーケトスは、ブーケが3つあった。


1つは亜美の、専門学校の友人らしき人が受け取っていた。


残り2つを、私と奈々ちゃんが受け取ってしまった。


「同士だし、行きましょうか」


2人でカフェ探しへと繰り出した。

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