恋のリハビリをあなたと
あの後、師長が、色々と話を聞かせてくれた。


私の発言が、なぜか、ものすごく嬉しかったらしく、師長は上機嫌だった。


さっきの3人、大地さん、香坂さん、大山さんは同期入職で、イケメンが同時に3人も入ってきたもんだから、当時は大騒ぎだったらしい。


蓋を開けてみると、この3人、女性遊びが激しくて、リハビリだけじゃなく、色んな部署の女性と関係を持ってきて……


それも長くは続かなくて、それが原因で、仕事をやめてしまう子もいたみたいだ。


仕事はすごく真面目で、患者さんからの信頼のある、ダメな点は女性関係のみという事に、病院側も手を焼いてきた……と。


そこで、あの3人を病院に貢献させようと、研修の出席率をあげるため、研修での講演担当になったらしい。


その読みは的中し、女性が多い介護職を対象にした研修は、彼ら3人を目当てに参加する人も増え、成功。


意外と真面目な3人が作る研修は、内容としても素晴らしく、病院としても万々歳。


それもあって、軽く天狗になっている3人に、女性問題では更に頭を悩ませていたらしい。


そんな中での、私の、彼らを知らない発言。師長的には、可笑しくて仕方かなったようで、スカっとしたそうだ。


あーあ、私って、なんでそんな人と関わっちゃったんだろう。


前に進むために、恋をするためには、一番ダメなタイプじゃないか。


< 49 / 141 >

この作品をシェア

pagetop