ルームシェア ─個性豊かな男達に求められて─

体育祭準備!

ガヤガヤと騒がしい昼の教室。先生は、溜め息を吐いた後、手をパンパンっと叩く。教室は、シーンと静かになり先生は、話し出す。

「来月、体育祭があるのは知ってるよな?…うちのクラスは赤組だ」

「赤組か……」

私達の学校の体育祭のグループは、4つの色がある。1つ目は、私達のクラス。赤。2つ目は、白。3つ目は、青。4つ目は、黄。

「で、今年の応援団は女子!チアガール!男子学ラン!1つのグループ事、ダンスが違う。自分達で決めるからだ!良いな!頑張れよ!」

他人事だと思って……。ダンスの振り付けを自分達で決めるのは、どれだけ大変な事か知らないクセに……。

「じゃあ今年も、ダンスのリーダーは心乃さんで!」

「えっ………?」

「「「賛成ーーー!!!」」」

クラスの女子全員が、賛成する。私は、目の前で起こってる事がスローモーションに見えてくる。

「心乃さん、去年ダンスのリーダーやってたよね!しかも!心乃さん、ダンス凄い上手だった!」

「…あっ…ありがとう…」

「だから、今年も、ダンスのリーダーは心乃さんが良いと思って!」

「でっ、でも……」

「心乃さん!私達、優勝したい!だから、お願い!ダンスのリーダーやって!」

「………えっ…と…。はぃ………」

うゎぁああぁぁ!!頼まれたら、断れない性格を直したぁあいぃぃぃい!!!

「じゃあ、女子は心乃な。男子はー!誰だー!」

「笠井君が良いと思いまーーす!!」

あっ、そうそう。何と!玲好君と私は同じクラスだった!……って、初めて会ったときに、気付かなかった私も私なんだけど……。

「……ん?俺?」

「お前、運動神経超良いじゃん!」

「そうかな……。でも、俺ダンス何てやったこと無いし……」

「まぁ、男子は本格的な応援団だけどな。女子と違って」

「ほら、大丈夫だって!笠井、お前やれよ!」

「………まぁ、良いか。先生、俺やってみる」

「よし、決まったな。…女子のダンスのリーダーは、心乃優花。男子のダンスのリーダーは、笠井玲好。誰も、反対は居ないよな?」

「「「居ませーん!!」」」

「じゃあ、2人とも頑張れよ。…体育祭までに、何回か居残りあるからな!ほら、早く2人とも前に出て来い」

「「はーい……」」

はぁぁあぁぁ……。事件や、問題が無ければ良いけど……。でも、相手の人、玲好君だし。お話しながら居残り出来る。…ゲームの話とかっ!

「じゃあ、意気込みを一言!」

「えっーと、……。優勝出来るように、頑張ります……」

私は適当に意気込みを一言、言う。玲好君は、私の隣で唸ってた……。

「何でも良いから意気込みを一言、言ってみろ」

「じゃあ、……。頑張ります」

「ぶっ……」

私は、玲好君の一言が短すぎて噴いてしまう。玲好君は、少し私の方を見て照れ笑いをした。

「まぁ、良いか。…戻って良いぞ!」

「「……はーい」」

「じゃあ、次は出る種目を考えるぞー!自分が、入りたい種目考えとけよー」

先生は、話ながら皆にプリントを渡す。渡された、プリントには今年の体育祭の種目が書いてあった。
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