水面(みなも)の月

「結論から言うわ。貴方達は"兄妹"なの…父親の違う「嘘だ!!だって…俺達こんなにも似て無いだろ!?」

私の言葉を遮るように、息子が叫びとも悲鳴とも取れるような声を上げた。
既に掠れた声。


珠姫は…静かに肩を振るわせている。長い睫毛が雫に濡れて光っていた。


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