水面(みなも)の月

手紙



次の日の朝。
澄みきった青空だった。

僕は、いつものように学校へ向かった。


教室に着いて、辺りを見渡してみても、珠姫は見当たらない。


なんだか、落ち着かない。
昨日まで当たり前に隣にいたものがいなくなると、こんなにも違和感を感じるんだ、と知った。


珠姫は…たったひとりで何処へ行ったのだろう。

そればかりが気になって、授業どころではなかった。

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