【完】愛し君へ、愛の口づけを
俺は過去の俺と決別し、莉央と一緒に新しい道を歩き始めると決めた。
もう俺みたいな奴を出さないためにも。
里奈との事があって
俺もたくさんひどい行為をしてきたのは事実。
それを失くすことはできないから、今は進むしかない。
とりあえず俺は今までの女とも全て連絡を切った。
・・・一人の人を除いては。
「恭ちゃーん♪久しぶりぃ」
あれから2カ月ぶりだろうか、俺の母親が家を訪ねてきた。
「何か用?」
「そんな冷たい事言わないの!莉央ちゃんとは上手くいってるかなーって思って」
莉央は飲み物とお菓子を用意してこっちにやってきた。
もちろん、俺は家にあげたくないと言ったけど
莉央が上がって上がってとうるさくて、しょうがないから家に上げた。
そしてあろうことか今、ソファに座っている。
「お兄ちゃんはすごくいい人です。だから上手くいってます!」
「そう?ならよかったぁ♪」
「それ飲み終わったらさっさと帰れよ」
「恭ちゃん冷たいってばぁ」
隣に座っていた俺の太ももに優しく手を乗せ、いやらしくなぞる。
「触んな」
俺はその手を払いのけ、莉央の隣に座った。