【完】愛し君へ、愛の口づけを
翔君は里奈さんの復讐だけを考えて、私を心配していたように感じた。


・・・本当はそんな事ないのかもしれないけど、そう聞こえる。

そんな彼を好いていた頃の自分を考えると、虫唾が走った。



「私は、翔君の思う通りにはさせない」


「・・・今莉央なんて言った?」


「もう翔君とは絶対に関わらないから」




大切なお兄ちゃん。
貴方が私を守ってくれるように、私も貴方を守るよ。





「そんなにあいつに毒されたのか」


「毒?・・・意味わかんない」


「言っとくけど、あいつまだ姉さんのこと好きだと思うよ」





今の翔君は嘘もつきかねない。

私は耳を貸さなかった。




その日から再び私は翔君の事を完璧に無視し始める。




でも、
寝る前にいつも思い出す。



お兄ちゃんがまだ里奈さんを好きだという事を。
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