ハートフル・アーツ
「でもクリスは強いからケガもあまりしないし…」


ジニーが言う

「僕よりも強い奴は多い。

僕はたまたま龍の幻影が出せただけで幻影がでなくても強い奴は強い。

そうだろ?」

クリスが言う


「ああ、まぁな。」

幸大が言う

「だから心配はない。

ジニーは自分の競技に専念するんだ。

力になれなくてすまない。」

クリスが言う

「そんなことないよ。」

ジニーが言う








昼休み


「クリス…?」

教室から出ようとするクリスをジニーが引き留める


「ジニー、悪いけど今日から昼休みも部活なんだ。」

「そんな…

ご飯食べないと…」

「大丈夫、部室で食べるから。

じゃ、行くよ。」

クリスが立ち去る



「…。

うん。

幸大と一緒に…って、あれ?」

ジニーは幸大の席を見て、幸大の居ないことに気付いた




渡り廊下

「部活か?」

クリスが歩き柱を通りすぎると幸大が柱に背を預け、話しかけた



「気配がしないとは…よほど影が薄いんだな、君は。」

クリスが言う


「影も気迫も無いのが取り柄なんだよ。

昼も食わずに部活か?」


「ボクシングは減量が大切なんだよ。」


「そうか…。

ただ、顔にアザを作るのはオススメしないな。

せっかくのイケメンが台無しじゃないか?」

幸大が言う
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