Sweet Heart
 


━数分後



「真智~!何でもっと早く起こしてくれなかったんだよ~!」


「だってお父さん、なかなか起きないんだもん!」



お父さんの寝室へ行ってから数分後、ようやく目覚めたと思いきや、半泣き状態で身支度を始めた。



これでも一流企業の部長を務めているみたい。



私はこれでも一生懸命頑張った方なんだけど…。



そんなことを思いながら、素早くお父さんを着替えさせ、急いでリビングに向かった。



「なっ!大黒柱を放って先にご飯を食べてる!」


「遅い親父が悪い。」


「わるい!」


「ここちゃんまで~!ひどい~」


「泣いてる場合じゃないでしょ!早く食べてよね!」



息子達に冷たくあしらわれたことに泣くお父さん。


私は呆れながらお父さんを座らせ、ご飯を食べるように言った。



まぁ、楽ちゃんとここちゃんのお父さんに対して冷たい態度は今始まったことじゃないんだけどね。



榎本家の朝はいつもこんな感じ。


でもどんなに忙しくても朝は必ずみんなでご飯を一緒に食べるのは家族の決まり事。



今の榎本家はお父さん、楽ちゃん、ここちゃん、私の4人家族です。



お母さんは3年前、病気で亡くなりました。


優しくて大らかなお母さんが大好きで、亡くなった時は悲しかったけど


それ以上にお母さんの分も幸せに生きて行くことを決めたんだ。



その方が天国にいるお母さんは喜ぶと思うしね。



あと、私達には23歳のお兄ちゃんがいます。


でもお兄ちゃんは、長距離トラックの運転手として働いてる為、今は居ないんだけどね。



だから今度はいつ帰って来るのかな~なんて毎日ここちゃんと一緒に話してるんだ~。




お母さん。見てますか?



私達は毎日明るく楽しく生きています。


きっとお兄ちゃんも…。



だから笑って私達を見守っていて下さいね。





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