狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
「……――あたし……本当に最悪だ……」
牛丼屋さんを出るまで恥ずかしさで狼谷君と目を合わせることができなかった。
食後の一服をしている狼谷君から離れたところでポツリと呟く。
あたしってどうしてこんなにドジなんだろう……。
子供の頃から17歳になった今もこんな感じ。
もしかしたら、大人になってもずっとこのままなのかも?
「そ、そんなの絶対に嫌!!!」
「何が嫌なんだよ」
そう叫んだ時、タイミング良く狼谷君が戻ってきた。
「えっと、な、なんでもない!!い、今からどうする?」
今日、一緒にどこかへ行くって決まったわけでもないのにそんなこと聞かれたって迷惑……かな?