狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
そ、そんなぁぁ……!!
ジーッと自分の手の甲を眺めている狼谷君の背後から漂う怒りの赤黒いオーラ。
どうしよう……。
あたし、ホントに終わったかも……。
「これ、お前が書いたのか……?」
狼谷君は全てを悟ったようにあたしに目を向けた。
この状況で言い逃れなんてできるわけがない。
もうこうなったらすべてを正直に打ち明けるしかない。
わざと書こうとしたんじゃないってつたえないと。
人違いだったって話しても信じてもらえるかどうかは分からないけど、事実を伝えよう。
腹を決めて、あたしは腰を90度におって頭を下げた。