狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】

「狼谷君……?」


あたしの手を自分の体から離す狼谷君。


だらんっと下におりるあたしの手。


もしかしたら、本当に気が変わっちゃったのかも。


あたしが神様に願うのが遅かったから……――?



「軽い気持ちで言ったんじゃない」


「え?」


「そんな簡単に気なんて変わらねぇって言ってんだよ」


「……本当に?」


半信半疑になりながらそう尋ねる。


「あぁ。だから、俺だけのものになれ」


とろけてしまいそうなほどの甘いセリフにノックアウト寸前。


「……――うん!!」


目が合うと、狼谷君は不敵な笑みを浮かべた。
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