狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】


「……――ねぇ愁太、さっきの沙希との会話聞いてたでしょ?」


下校途中、あたしは隣を歩く愁太にそう投げかけた。


「はっ?なんだよ、それ。聞いてねぇし」


「沙希も彼氏と過ごしたいって」


「あっそ。別に俺には関係ないから」


「ふぅん。じゃあ、星哉の友達の男の子、沙希に紹介してあげようかな。すっごくカッコいいし、きっと沙希も気にいるはず……――」


「……――やめろよ!!」


さっきまで興味ない振りをしていた愁太が大声を上げた。


あたしはニコリと笑いながら「え~?どうして?」と意地悪な質問をしてみた。
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