チャラくてキケン!! それでもヤンキー彼氏が好きなんです
「なぁ、乙葉……」


「あらっ……もしかして、小田くん!?」


怒り心頭!って感じだった大塚さんの声が、一瞬裏返った。


そして般若のような顔が、突然乙女の顔に変わる。


「おっ、お前…」


虎ちゃんは、あっというような顔をしたけど、すぐに軽く舌打ちをした。


名前なんだっけ、って呟いてる虎ちゃんの声は、大塚さんには届いていないと思う。





「どうしたの~!?…ハッ!もしかして、もしかしてあたしを探してた?」


大塚さんは、あたしには見せたことのない照れ顔でハニかんだ。


そして明らかに不審者なのに、歓迎してしまうこの恐るべきプラス思考に、ビックリしちゃう。
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