※公開終了間近! イロモノなアタシ
今日の午後、鳴瀬さんとのデートがある事は、絶対にもらしてはいけない重要機密事項なのに。


「真島さんが、綾女に会えたらいいなってメールをくれたからね」


狸様狐様、あたしに嘘の才能を下さい。


「でもー真島さんてーHだしー」


狼様だとようやく気付いたらしい、このお嬢様。

「でもさ、ほら好きなんだよ真島さんは綾女の事を」
「Hな人、きらーい。鳴瀬さんみたいな人がいいのにー」


遅いよ、あたしと付き合ってるんだからさ。


ああ、早く午後にならないかな……。


「綾女、あのさ」
「あっ! 電話だよー」


こんなタイミングで店用の携帯が鳴る。


お客さんか? それとも店の誰かだろう。


また、ミミちゃんの時みたいに変な問題じゃなければいいけど……。
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