私は最強ビンボー女!

私の祖母

青菜side



「ここが、葵様のお屋敷です。」

「・・・・・・・・・・・・・・」


絶句。

おい、私の祖母なる人は、どんだけ金持ちなんだよっ!


私の目の前の建物は・・・和風のおおっきい、まさに"お屋敷"だった。



私はカラオケ店を出た後、初めて新幹線などに乗り、ここ・・・"葵様のお屋敷"に連れてこられた。


けっこうな時間乗っていたらしく、空は茜色に染まっている。


新幹線って、あんなに速いんだ・・・興奮しちゃったじゃないか!クソッ

窓にへばりついてたら、くすくすスーツ男達に笑われたし!


っつーかココは日本のどこだよ!


お屋敷は庭が大きくて大きくて・・・

そして、その庭の周りは木、木、木、木・・・で。


このお屋敷は森の中にあるみたいなんだ。




「さ、入りましょう。」

スーツ男がピシリと背筋をのばした。


私は深呼吸する。




このでかいお屋敷に、怯むなっ!!!




そう活を入れなくちゃ、足がブルブル震えてしまう。


私、生粋のビンボー人だよなぁ・・・


なんか、泣きたくなっちゃったよ。




< 187 / 836 >

この作品をシェア

pagetop