私は最強ビンボー女!
「それにさ。」


青菜がニッと笑った。



「今の翼には、紅狼っていう仲間がいるじゃん♪」



「・・・・・・・・・・仲間・・・・・・」



「そうだよ。間違えようの無い仲間だよ。

しかも、総長なんだよ?翼、その中心なんだよ。


皆、翼のこと見てるよ?ちゃんと"翼"っていう1人の人間を。



だからさ―――」





青菜は、ふっと言葉を切ると、あまりに優しげな、温かい笑みを浮かべた。








「前を向きなよ、翼。


もし、誰かがあんたを置いてっても、また誰か他の人が、あんたの元に来るから。

その悲しみを、理解し合える人達がいるんだから。




翼は―――独りなんかじゃないんだから。





だから・・・・・心を、開こう?


ちゃんと、前を見よう?」









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