私は最強ビンボー女!
「どういうことだ?彼方。」


「陽・・・・・・・・」


彼方が、俺を見て、顔を歪めた。




「俺、行きたくねぇ。」


「・・・・・・なんでだ?」



彼方がそんなことを言うなんて、前代未聞だ。




「だって、ぜってぇ、来てるだろうから。」


その口調で、誰が来てるかが分かった。





―――哉だ。


彼方は、哉が来ていると言っている。




彼方は、人一倍防衛力が強く、嫌いな奴(主に哉)などが近づいてたりすると、必ず察知する。




とすると、哉が来ているということは本当だと言えるだろう。


だが・・・・・・・





「なぜだ?」


俺の問いに、桃榎があっけらかんと答えた。


「このドア開けたら、分かるんじゃない?」







< 334 / 836 >

この作品をシェア

pagetop