私は最強ビンボー女!
「客とは、青菜のことだったか。」


優しげな口調。




なんだか胸が苦しくなった。


だって、だって、私のこと、知ってたんだよ?

私は、お祖父ちゃんのこと知らなかったのに。




「俺が知っているのが不思議か?ハハッ!

言っておくが、俺の耳は地獄耳なのだ。

青菜のことくらい、知っておるよ。」



軽快な口調。


その声は、耳に心地いいと思った。

しわがれているのに。




「青菜は、俺の可愛い孫だからな。

知りたいと思うのが普通だろう?」




初めて、孫だと言われた。

可愛い孫だと。


それだけなのに、胸がいっぱいになってしまう私は、きっと単純なんだと思う。





「で?わざわざ俺のとこに出向いてきた理由はなんだ?

何も無いわけはないだろう?」



お祖父ちゃんの言葉に、ハッとする。


そうだ、私は、お祖父ちゃんに会うためだけにここに来たわけじゃない。




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