私は最強ビンボー女!
私はニッと笑った。


うじうじ自己嫌悪するなんて、私らしくない。


弱さを人にさらすなんて、全然私らしくない!



「じゃ、私頑張りますんで!

失礼しましたー」


私は笑ったまま、理事長室から出た。

パタン、と、ドアを閉めて、そのまま寮へと向かう。






―――昨夜


お母さんが寮の私の部屋にやってきて、言ったんだ。




『青菜、話があるの。』


私は反射的にドアを閉めようとしたけど、その前にするりとお母さんが入ってきた。




『青菜。ごめんね。今まで、本当にごめんなさい・・・。

あなたを1人にして・・・挙句、暗殺グループにまで入れて・・・。』


泣き出しそうな顔で言うお母さんに、私はただ首を振った。




だってそうでしょ?


どれも、お母さんはしたくてしたわけじゃない。


というよりも、したくなくて抵抗したかった。

だけど、本当にどうしようもなかったから、だからそうなってしまっただけ。



お母さんのせいなんてのは、何一つない。





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