潜入!婚活パーティー☆①
ビンゴって単純で、運だけのゲームなのに、ウキタはなぜか手に汗にぎりハラハラドキドキします。



この世に負けてもいい勝負など一つもないのじゃ!

きっと幸村さまも仰るはず。(ご存じない方のために捕捉→ウキタの敬愛してやまない戦国武将、真田幸村は子どもの頃からたとえ遊びでも負けることをヨシとせず、勝ちにこだわり生きたのです… *´ω`*ステキ)



付き添いとしてこの場にいることをすっかり忘れ、カードの数字が出るたびに
『ヨッシャ!!』
とガッツポーズです。


ふと我にかえり回りを見ると、他の参加者もなかなか盛り上がっています。



さっきまで穏やかな語り口だった僧侶が
『全然出ないじゃねーかよ』
なんて言っていたり。


母親同伴の男性が、母親と並んで大喜びしていたり。


単純なゲームだからこそ、人間性が出てしまうのかな? なんて、酔った頭の片隅で考えます。



実はウキタは早い段階でビンゴ!
やったね!! …と、心のなかで叫びカードをハナちゃんに渡しました。


『私は付き添いだからさ、ハナちゃんが当たったことにして賞品もらっちゃいなよ』


ハナちゃんはなかなか穴の空かないカードを持っています。

『じゃあ…』

とハナちゃんが司会者にカードを渡し、地元で人気のカフェのデザートサービス券を受け取りました。


ハナちゃんに彼氏ができたら、一緒にカフェとか行くのかな~ ウキタ、親心に近い感情がハナちゃんに対して芽生えてきました。
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