血染めの鎖

「だからこそ、私共を救ってほしいのです」

「成る程、大層お困りのようで…」


「そんぐれえ自分らで解決し……い、いやっ!そうだよなー、俺たちも協力しないとなーっ!」



だからそう睨むなって!

慌ててリークを前にあたふたするトルガ。村長はまた鼻をかんでいる。



「では今夜、様子見として一晩過ごさせていただきます。実際行動するのは明日ということで…よろしいですか?」


「はいっ、勿論ですじゃ! ああ、やっと解放される……」


「めんどくせぇ……」



溜め息をつくトルガは、ハッとして慌てて口を塞ぐも、リークには聞こえていないことを確認してホッとした。


聞こえていたら殺される。
確実に。

< 65 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop