そして 君は 恋に落ちた。

「金曜日も三人で呑むか?春日さんちで。
 次の日休みだし」



――なんて。人が黙ってるのを良いことに、小林君はキラキラの爽やか笑顔で提案してきた。


「いいねー」と返す瀬川君の中では、すでに決定事項。



もう、今さら止めたところで意味ないね。この二人は……





周りの視線はシャットアウト。


午後からの更なる風当たりの強さに、想像だけで軽く目眩をおこしながら覚悟を決めた。



……絶対に予定いれてやる。

絶対に、逃げ切る…!




心の中で固く誓い、食欲も失せたのでとにかくこの二人から離れようと立ち上がる。

それに合わせ、目の前のお喋り男二人は私を見上げた。



「何?もう食べないの?」


「……お腹空かなくて」



あなた達二人のせいでね!…という言葉は飲み込んだ。

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