潔癖症の彼は、キスができるのですか?



大窪くんと、付き合うことになってから一週間。


「山口さん、帰ろう」

「うん」


放課後。いつも大窪くんが私のうちまで送ってくれる。最初は全力拒否したけど、大窪くんはひかなかった。


建前は私を送って行くと、遠回りになるから遠慮したことになっているけど、本音は、私がいまだにふたりきりに慣れないから。ドキドキして、緊張するから断ったのに。


「山口さん、右手と右足が一緒に出てるよ」

「えっ」

「緊張してるの?」

「し、してないよ!」


大窪くんは必死にごまかす私を見て、クスクス笑う。


うぅ〜恥ずかしい。


いつの間にか、ロボット歩きになっていた自分が!!


そして、大窪くんに何もかも見透かされていることが!!



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