私が欲しいもの
虐待
ガタンッッッ‼‼
帰って来た。私の母親、いや、女の人という方がいいだろうか。
「愛菜‼‼」
バシッッ‼この人は、仕事から帰ってきた瞬間私を叩く。
「こっちが仕事してんのに、何寝てんだよ‼」
この人は、私の母親ではない。本当の母親は、死んだ。というより、殺された。この女に。
「何、その顔?」
そう言って、私の胸ぐらを掴む。
私も、負けてはいない。この女に母親は殺されたのだから。
「はぁ?何?人殺し。」
バシッッ‼
「黙れ‼‼」
この人は、お父さんの愛人だった。
離婚した今は、父とこの女と暮らしている。憎かった。でも、この女は、卑怯だ。
「あなた、ごめんなさい。私のしつけが出来なくて。」
「いいんだよ、愛菜。もういい加減やめてくれ。あの人は自殺なんだ。」
確かに母は自殺かもしれない。でも、苦しめたのはお前らだ。殺したのはお前らだ‼
私は、階段を駆け上り、部屋で、泣いた。
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