真面目くんがネクタイを緩めるとき
恋の仕方が分からない


あれから一週間。


一度も梶と話せてない。


正確に言うと避けられてるんだけど。

目があってもすぐ反らされて

話しかけるチャンスを与えてくれない。


それを、今までしていた彼はなんたってそれがうまい。

図書室に行っても誰もいなくて

ドアを開けると物音一つない静かな世界がそこには広がっている。


梶がいなきゃ、図書室なんか全然、全く

意味がない。


私が本なんか読むわけないし

梶がいなければ、そもそもこんな場所知らないで

卒業してた。


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