真面目くんがネクタイを緩めるとき
「僕の本性バラさなかったんですね?」
仮にも私は、梶の秘密を握っているっていうのに
立場はいっつも向こうが上だ。
「そのうちバラすわよ!
情報がもっと集まったら一気に……、」
あっ……。
私、なに敵に作戦をバラしてるんだろう
「ふっ、低脳。」
どきんーー。
その時、私の心臓が跳ねた
な、何!?
このドキドキは
別に褒められたわけじゃない
笑顔を向けられたわけでもない
それなのに
このドキドキとうるさく鳴る心臓は何だろう
そうだ。わかった
今、敬語じゃなかったんだ……。