真面目くんがネクタイを緩めるとき
私がそっぽを向いてそう言ったのを見て
「くっ、可愛いですね?胡桃さん」
と笑いながら言う梶。
可愛いとか
そんな簡単に言わないでよ
しかも、私の名前……。
「もしかして照れてます?」
突然後ろからした低音な声
背後には梶がいて、振り向く間もなく
私の手に梶の手が重なる。
「ちょっと、何なの!」
梶の顔が見えなくて動揺した。
すると、
「さて、ネクタイはどこでしょう?」
突然そんな事を聞いてくる。