...Melting Love...―愛檻―


だけど、いくらなんでも王家に手をかけるなんて事はしないハズだし、私の思い過ごしだろうか。

それに、薬の話……。
もしもハンター側が、盗んだ薬からタブレットを開発したのだとしたら。

それをなんで二楷堂が持っているんだろう。
誘拐はされていなくても、ハンターと何かしら繋がりがあるって事……?

「話を逸らしても無駄よ。今日はあの男の事報告するってもう決めてるんだから。
例え、亜姫ちゃんがどんなに止めてもね」

考え込んでいると、それを勘違いした美音が釘を刺す。

確かに今考えるべき問題はそこじゃない。
二楷堂をどうやって守るかだ。

美音は二楷堂をハンターだと思ってる。

あの事件を見ていれば、二楷堂が普通の人間じゃないのは一目瞭然だ。
だからハンターだって結論に至ったのだろうけど……。

違うって言えば、二楷堂が王家と関係あるヴァンパイアだって気づかれるかもしれない。
だったらこのままハンターってしておいた方が無難にも思えるけど……。






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