...Melting Love...―愛檻―


きょとん、って感じの二楷堂は、本当にわけがわからないで聞いてるみたいだった。
そんな表情に拍子抜けて呆れながらも、二楷堂をじっと見上げる。

用心深く見たけど、首筋には牙の痕はなかった。

じゃあやっぱり、あのキスの時感じたモノのおかげで、吸血衝動が収まってるって事になる。

だけど……。
キスの事を普通に言ってくるって事は、あのキスは二楷堂にとってはただのキスだったって事?

あの不思議なナニかが、例えば私が二楷堂から精気を吸い取ってたとして。
二楷堂は何も感じないものなのかな。

そもそも、なんでキスしただけで、あんな感覚になったんだろう。

美音が言うには、身体を重ねたって血を吸うのとは比べ物にならないくらいって言ってた。
経験だけは豊富だから、美音が言ってた事は多分正しい。

ってなると……。
キスだけで満たされてるっていうのは、やっぱりおかしい。







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