...Melting Love...―愛檻―


「二楷堂、授業……」
「まだ亜姫の質問に答えてる途中なんだけど。
それに、亜姫にも答えてもらってない」
「でも、ちゃんと出ないと……」
「亜姫も俺も優秀だから、一回ぐらい授業に出なくても何の問題もないだろ。
もし分からないところがあれば、俺が後で教えるよ」

二楷堂が顔を寄せて耳元で話したりするから、鼓膜が溶けそうになる。

男のクセに、私の何倍も何十倍もある色気と、少し危なくも感じるほど甘い雰囲気。
そのせいで思考回路が惑わされて、二楷堂にされるままになってしまう。

それを分かっててやってる二楷堂は、ズルい。








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