俺様ヤンキーに初恋を捧ぐ
9.初恋は永遠・・・
専門学校に通った私の専攻は。『フラワーアレンジメント』

学費は父に出してもらい、専門学校に通う傍ら、バイトもした。

たくさんお金を貯めて、私の夢を叶える。

それは、自分の店を持つ事。小さくていい。

皆が安らげる、ふと立ち寄れる、そんなお花屋さんになりたかった。

耳が聞こえないと言うハンデはあるが、人の唇を読むことは、

得意になった。

専門学校を卒業する頃には、父の知り合いが、店舗を貸してくれた。

しかも格安で。その知り合いの娘さんも、花屋で仕事をしたいとのことで、

バイトで入ってくれることになった。

名前は、桜井 綾子ちゃん20歳。


私より3つ下。

「花屋でバイトの経験も、花の仕入れにもたくさん行ってましたから。

頑張って、杏さんをサポートしますね」

そう言ってくれた綾子ちゃん。

これほど心強い味方はいない。


『たくさんお給料はあげられないかもしれないけど、宜しくね』

そう紙に走り書きして、微笑んだ。


「そんな、給料なんて、バイトなんですから、気にしないでください」

綾子ちゃんは慌てて言う。
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