悪の皇女
迫り来る終焉





―――和やかな雰囲気を切り裂いたのは大勢の足音。そしてどこからか聞こえてくる発砲音。薄らと響き渡る罵声。各国の兵同士が死闘でも始めたのか。だが止めるものはいない。何せ各国を牛耳るものはここに血塗れで倒れているのだから。


そして足音は広間で止まる。この異様な光景に息を飲んだのも束の間。軍人や大将、王や妃、姫様や皇子が倒れているのを見た途端にピストルを取り出し、剣を抜く。
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