総長からの「愛してる」



「俺たちが、ハルさんと美愛さんを見分けられないなんて、あり得ない。


どんだけ、俺たちがあんたたちに救われたと思ってるんだ……!!」




隣を見れば、悠は困ったように笑った。



………もう、隠し通せない。




いつか、バレるとは思っていた。



彼らの力があって、私たちを見つけられないわけがない。





「どうして、1年前のあの日……突然俺たちの前から消えたんですか?」





何かを悔やんでいるような、声。



悲しそうな瞳に、私はつい思ってしまう。




「あなたまで、苦しまないで。
……私たちのことは、もう忘れていいよ。無かったことにしてもいい。


あなたまで、彼に囚われないで。」




< 257 / 443 >

この作品をシェア

pagetop