ウシロスガタ 【完】
だけどな、消えねぇんだよ。
俺の記憶からお前が……
消えてくれねぇんだ。
どうしたら、このメールみたいに消えてくれるのか教えてくれよ。
ベッドの上でうずくまり、声を押し殺し泣いた……
頭の中では楽しかった映像が、恋愛モノの映画のように上手くまとまって俺の中でぐるぐる回っている。
静かな部屋だ……
時計の規則正しい秒針の音さえも今は聞こえない。
暗闇の中にいる俺は本当にひとりぼっち。
今まではメールでひたすら繋がり夜明けを一緒に迎えて、一日を冷夏と終えていたのに……
もう、この部屋に外の明かりがさしこむことはないだろう。
そして、暗闇の中で光を放つピンクのホタルさえも二度と姿を現すことはない。
俺は、携帯のかすかな光で時計を照らした。
10時半……。
冷夏が部屋に来た時、俺の時計を狂わせ時間を止めて幸せそうに微笑んでた顔が浮かぶ……
帰る時、悲しそうに元に戻した冷夏の顔も。
よみがえる思いを涙に変えて、自分で再び止めた時計を見て微笑んだ。
『翔クン、れいか時間止めたよっ!』
そんな、幸せそうな冷夏の顔が浮かぶ……
俺は、その時計を抱えた。
ちゃんと止まってる、
俺と冷夏の幸せなひとときを送っていた時間(トキ)のままで……。
「冷夏?今度は俺が止めたよ」
そう笑顔で笑い、涙を拭いた。
俺の記憶からお前が……
消えてくれねぇんだ。
どうしたら、このメールみたいに消えてくれるのか教えてくれよ。
ベッドの上でうずくまり、声を押し殺し泣いた……
頭の中では楽しかった映像が、恋愛モノの映画のように上手くまとまって俺の中でぐるぐる回っている。
静かな部屋だ……
時計の規則正しい秒針の音さえも今は聞こえない。
暗闇の中にいる俺は本当にひとりぼっち。
今まではメールでひたすら繋がり夜明けを一緒に迎えて、一日を冷夏と終えていたのに……
もう、この部屋に外の明かりがさしこむことはないだろう。
そして、暗闇の中で光を放つピンクのホタルさえも二度と姿を現すことはない。
俺は、携帯のかすかな光で時計を照らした。
10時半……。
冷夏が部屋に来た時、俺の時計を狂わせ時間を止めて幸せそうに微笑んでた顔が浮かぶ……
帰る時、悲しそうに元に戻した冷夏の顔も。
よみがえる思いを涙に変えて、自分で再び止めた時計を見て微笑んだ。
『翔クン、れいか時間止めたよっ!』
そんな、幸せそうな冷夏の顔が浮かぶ……
俺は、その時計を抱えた。
ちゃんと止まってる、
俺と冷夏の幸せなひとときを送っていた時間(トキ)のままで……。
「冷夏?今度は俺が止めたよ」
そう笑顔で笑い、涙を拭いた。