ウシロスガタ 【完】
俺にはわかるんだ…



冷夏をよく見てるから



冷夏の時々見せる




冷めた目も……



冷めた表情も……



「ない、ない……」



そう言いながら笑う冷夏をジーと見つめていた



それから冷夏とたわいもない話しをして


気付いたら夜中の3時を回っていた



「冷夏また朝早いんじゃねーのかよ?」



さっきから時計をチラチラ気にしてる冷夏を知っていながらも



俺は冷夏と離れたくなくて気付かないフリをしていた



「うん……そろそろ」



「帰れば?」



そう……



俺達に次、会う約束なんてない


冷夏は困った顔を見せた



「翔クンは?」




「さぁな……」




もっと一緒にいたい



このまま時間が止まれば…


そう強く思っていた



「帰りますよ!」


俺は吸っていたタバコを
地面に押し付け立ち上がった




「ごめんね…」



そう悲しそうな声で言う
冷夏に笑ってみせた。






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