ウシロスガタ 【完】
「夢か……」


俺は携帯を持ったまま眠りにおち、


時計を見ると、朝の8時を過ぎていた




「全然、寝てね~じゃん、俺……」



そう思いながら、再び目を瞑ると


さっきの夢の中の光景がうっすらと頭に浮かび上がり



ベッドから体を起こした



「あ~!!!ろくな夢じゃね~な…」



そして、携帯を開き



数時間前に入ってきた冷夏のメールを開いた



【翔クンが好き……】




そのメールを見て自然と笑顔が零れ、冷夏からの告白が夢じゃなかった事に肩を撫で下した




“まだ、寝てるだろうな”



そう冷夏を思い浮かべながら、俺はシャワーを浴びパチンコ屋へ向う準備をした。


全然寝てなくて、いつもの俺なら外にでる事なんてありえない話しなのに


いつもなら、こんなに暑い日差しにイライラするばかりなのに



まるで、世界が変わったかのように



俺は元気よく家を飛び出した



冷夏に出会って、


冷夏に恋をして変わって行った自分が



また大好きだった






< 89 / 409 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop