冷たい世界の温かい者達








『……意味わかんないし』





「悪りぃっての。



今日だって言わなかったか」






12月 25日、クリスマス。





正直、何故毎年仏教の日本がキリストを祝ってんのかわからねぇ。




『……バイク持ってきてない』


「だーから、乗せてやるっつってんだろ」





俺が呆れたように言うと、由薇は口角を下げて拗ねた表情をした。





「由薇も頑固だねぇ」



成一は煙草を吸いながら由薇の頑固さに笑っていた。




『……』



「由薇。


また今度暴走してやるから。」






今日はクリスマスということで暴走をする。




何がクリスマスということで、なのかは知らねぇけど、今日は昼過ぎ解散になる。




「女がいる奴には悪いし、クリスマスくらい好きに行動させてやったらどうだ?」





成一が気遣ってか、自分がただ単に女(性欲処理道具)のところに行きたかったのかは不明だが。



千尋も賛成して、影助も頷いたので採用。





正直、メンツの奴等がどこ行こうがどーでもいいんだが。





『……絶対だからね』



「あぁ」



やっと折れた由薇は、おとなしく俺の隣に座ってココアを飲み始めた。




由薇は寒さに弱いらしく、あったかい格好をよくしてくる。





今はスキニーパンツに、ヒートテック、夏のものとは違う少し分厚いパーカー。




パーカーはやはりサイズが大きい。




もう肩からずり落ちそうなほど。




何故そんなものを着ているのかは未だ聞けていない。





俺達は只々待ってる。







……由薇が、踏み込んてくるのを。




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