冷たい世界の温かい者達







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『おはよ』




「はよ」




あくびを噛み殺しながら呟くと、由薇は珍しく目をしっかり開いて笑っていた。





いっつも低血圧で朝は弱いくせに…





疑問に思ってると、由咲さんからメールがあって少し納得。








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今日、イチゴオレ箱ごと送ったんだけど由薇起きてるか?




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……まぁ、何も反応しまい。





今日の車には久しぶりに全員乗っている。






何故かというと、今日は成一の母…智美さんに成一が呼ばれたからだ。





成一は、時々芸能事務所を経営する智美さんに頼まれてモデルをやる。




多分今回もそんな用だろう。




ゆっくりと体をシートに沈めると、由薇は不思議そうに成一を見ていた。






成一は不機嫌そうに腕を組み、時にはわしゃわしゃと髪を掻いたり…何とも忙しい奴だ。




『…どーかしたの、成一』




痺れを切らしたのか、由薇は首を傾げながら成一に問うた。




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