【完】るーむしぇあ。

「誰かじゃないよ。陽菜おねえちゃんだからだよ」


「わ、私だけじゃないよ、病院にいたの。木下さ……風花ちゃんのお姉さんだっていたよ」


私が特別だなんてそんなことはないんだ。


「美波おねえちゃんはお兄ちゃんから連絡もらって来てくれたの?」


綾香ちゃんは"違うんじゃないの?"と言いたげだ。

確かに木下美波は和希くんが呼んだわけじゃなかったけど。


「おねえちゃん、お兄ちゃんは陽菜おねえちゃんを呼んだんだよ」


もし……もしも和希くんが私を特別だと思ってくれていたとしても──


「それでも、和希くんは木下さんと付き合ってるから」


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